今日は、午前中を無駄に過ごしてしまった反省も踏まえてもっと早く出立することに。朝食もとらずに7時15分に宿を後にする。どうせ、朝食なんてそんな入らないし、パンの朝食にも飽きてきたし……。
メトロで
が、Rogerでプレメトロを乗り間違え、逆方向に乗ってしまう。確かに、行き先の表示は、Nord駅となっているのですが、乗ってみるとどう考えてもMidi(南)駅に向かっている。当然、一駅乗ってもNord駅には着くはずもなし。
あれ? あれ? あれ?
車内で混乱。そのまま乗りつづける。慌てて、ガイドブック(路線図が載っている)を引っ張り出そうとするが、出てこない。今朝、綿密に計画を立てていたので、不要だと思って奥の方にしまっていたのでした。で、二駅目も通過。
ようやく路線図を引っ張り出して、見てみると……どうやらRoger駅からMidi駅に向かい、そこからさらに南に言った後、ぐるっと大回りをしてNord駅まで行くコースがあるらしい。こいつはとんでもない。まるで、神田駅の山手線の内回りで、行き先は東京と示すようなものだ。こんなの、地元の人間じゃないと解るはずも無い。三駅目で降りて、停車駅を確認するとどうやらその通りのようだ。あのまま乗っていても、1時間ほどでNord駅に着くようだ。
仕方が無いので、反対方向に乗ろうとするも、満員で乗れない。プレメトロは、車両がトラム(路面電車)だから、非常に小さいのだ。その次のには何とか乗れたものの、今度はRoger駅止まり。Roger駅で更に次に来たのに乗ってようやくNord駅に到達。20分もあれば着く予定だったのに、この間に要した時間1時間以上。やれやれ……。せっかく早起きしたのに、これじゃああんまりだ。
北駅に着いて、アムステルダム方面の列車(ハーグやロッテルダムはブリュッセルとアムステルダムの間にある)を探すが、Inter
City(特急)は50分ほど待たないと無い。が、都合のいいことに、かのワインレッドの新幹線
タリスは、Thomas Cookの時刻表の表紙になっていて、特集も組まれていたので機会があれば是非乗ってみたいと思っていたんですよね。と言うわけで、発券カウンターに駆け込んで、二等のチケットを予約。タリスは全席指定なので、予約しないと乗れないのです。ブリュッセル-ハーグ間で追加料金10e。高いのか安いのかはよく解らない。
購入後、もう時間が無いので慌ててホームに向かい列車に駆け込む。乗務員に座席の位置を聞いて、席に着いたらすぐ発進でした。あぁ、危なかった。
ところで、このタリスは途中で前と後ろで切り離しを行い、前の何両かがアムステルダムへ、後ろの何両かはケルンに向かうらしいです。もちろん、乗ってから前から後ろに移動するのは不可能ですから、たまたま前の方に乗り込んだのはラッキーでしたね。後ろに乗ってたら、ドイツに運ばれていた上に、罰金もの……。
こちらがワインレッドの新幹線、Thalys。
内装も赤一色で、どこか惹かれるものがありますね。
しかし、やはりフランス製なのか……。
というわけで、タリスに乗り込んだのですが……まず思ったのはこの列車、座席が狭すぎるよ。慎重175cmの俺が狭いと思うんだから、でかい外人が乗ったらそれはそれは……。いくら二等だからってそりゃないでしょうに。
それに、テーブルが金属製なんだけど、こいつの出し入れが硬くて硬くて……何で俺は叩いてテーブルしまってるんだよ。それに、テーブルに飲み物を置くための溝が無い上に、テーブルが傾いているので飲み物を置くと滑って落ちる落ちる。カメラの充電しようとしても、電源無いし、コートかけないし。なんか、居住性最悪。この前乗ったドイツのICEの方がよっぽど良いよ。やっぱラテン系の国の機械は駄目な気がする。
もっとも、一番気になったのは……特急が140分で行くところを、新幹線なのに122分もかかるということ。特急と比べて4つも停車しない駅が多いのに18分しか短縮できないんですか? つーか、並走している特急に抜かてるよ、オイオイ……。
そんなこんなで、少なくともブリュッセル-アムステルダム間のタリスは全然駄目。10e払って乗る価値は無いと思う。パリから乗る人や、あんまり趣味の良くないワインレッドの内装を是非とも見たいという人は乗るのもいいと思うけど。
あぁ、あとトイレもあんまし良い感じじゃない無かったし。
とまぁ、不満たらたらのタリスの旅でしたが、無事
車内では、デジカメの不要写真の整理とかしてました。最初の方の写真がやたらとでかいサイズで撮られているので、メモリーを圧迫して仕方ないんですよね。128Mではやはりちょっときつかった。しかし、最初の頃の写真なんて、1週間しか経っていないのに懐かしいものですね。
Den Haag HS駅到着。再びオランダに戻ってきました。
もう一つ、Den Haag CS(中央)駅というのも有ります。
地図によれば、予約しているユースまで駅から1km程なので、歩いて宿まで行くことにしました。まず荷物を置いちゃおう。ところが……。
おかしいって、見つからないよ!この地図、変だよ!どうすりゃいいんだよ!
さすがに、地図がおかしいとあっては昨日購入したコンパスも役に立ちません。地図を片手に、うろうろうろうろさまよっていると……。
ブ――――――! ブブブ――――――!!!
突然、クラクションを鳴らされました。びっくりしたなぁ、もう。で振り返ると……。
赤い乗用車に乗った、右腕にでかい刺青のあるおっさんが、手招きしているではありませんか―――――!! びびる藤。早くもちょっと、逃げ腰。と、おっさん、藤の動揺を見てとったのか車から降りてきます。
やばい、これ、怖い人じゃないのか? このシチュエーションは、まずいんじゃないか…!? と頭で考えつつも、体より頭の方ばかり働く藤は動くことができません。
と、おっさん、笑顔で "You, Traveller?" と声をかけて来ました。
とりあえず、Yes と答えると……。
「お前はどこに行きたいんだ? 迷ってるんじゃないのか?」と聞いてきます。
とりあえず、圧倒されたまま「ここに行きたいんだ」と、宿の名称を伝えると、「住所が解れば……」と言ってきます。で、住所を見せると……。
I explain way!
と、かなり妙な(気がする)英語で言い出しました。
やばい、これで車に乗せられたりしたら……と再び警戒心を高める藤。
が、おっさんにはそのようなそぶりはありません。そして、駅のほうを指差して「まず、あっちの方向を向け」といったあと……。
Daaaah! Da!! Da!!!
と行けば、あるよ。と手振りを交えて教えてくれました。
何となく、解ったので、同じ手振りをしながら、
ダー・ダッ・ダッ?
と聞くと、Yes. Yes. と言う。どうやら、まっすぐ言って、右折して、その後左折すればよいらしい。
どうもありがとう!とても助かりました。とお礼をいうと、おっさんは藤の背中をバンと叩いて、
Welco---me!! Your Welcome!! Good luck!!
と送り出してくれました。やべぇ、すんげぇ良い人だ。今回の旅の中でも明らかにBest 1だ。何しろ、英語全然得意じゃないのに、旅行者に英語で道を教えるなんて、そうそうできることではない。しかも、向こうから声かけてきて。こんな人を、疑ってしまったのは本当に申し訳ない。
2人は、がっちりと握手をして別れたのでした。
で、ダー・ダッ・ダッと5分ほど行くと、無事に宿にたどり着きました。
さて、ハーグはオランダの政治の中心、国会や大使館など、政治の主要機能が密集している町です。
宿に着くと、チェックインは3時からとの事。荷物だけは置かせてくれるようなので預けるが……、このユース、ロッカーに鍵がかかりません。大丈夫なのか!? とりあえず、棚に鞄を紐でくくりつけておく。こんなの、切られたら一発だけど。
荷物を預けた後、とりあえず
ビネンホフの裏の広場。ツアーの観光客がいました。
なんかの建物。オランダ語は読めないので良く解りません。
これもなんかの建物。司法関係だったと思う。
裏に回ると長方形の池(堀)があります。
こちらが国会議事堂。かなりこじんまりとしています。
オランダ人は国旗掲揚大好き。
一回りして、休んでいるとなんと「鳩うともあき」さんに出会ってしまいました。いやぁ、ヴェネチアのムラーノ島以来久々ですね。こんな所でも求愛活動ですか。熱心なことです。
どうも鳩うさんは、個体の区別がつかないのか、それとも相手は誰でもいいのかわかりませんが、そこら辺のメス(ひょっとすると、オスもいかねない)に手当たり次第アタックをかけています。結局、誰にも相手にされずに首を太くするのを止めてしまわれましたが……。
そして、近くの公園にはまたも「鳩うともあき」さんが……。
鳩は、求愛中には異常に首を太くするようです。
ビネンホフの近くにある
あんまりやることも無いので、とりあえず、
助平人間、凄まじい都市名だ。ここまで開き直られては何もいえない。ただし、油断は禁物!ローマのEroi広場は名称のインパクトとしては、助平人間を凌ぐものがあったが、言ってみるとただのロータリー式の交差点だった。助平人間もそんなものかもしれない。が、ガイドブックによると……
……北海は夏でも水が冷たく、ほとんど人は裸になって日光浴を楽しんでいる。また、日光浴といえば日本ではちょっと見られないトップレス。しかし驚くのは日本人だけで、ここではトップレスは当たり前。……
などと、書いてある。ぬぅわんと、トップレスビーチですぞ!やばい、こいつは名実ともに助平人間だ。というわけで、期待に胸を躍らせて助平人間に向かう。やべ、鼻血出てきた(嘘)。
で、助平人間はハーグの中心部からトラムで15分ほど。かなり近いです。助平人間に近づくにつれて、あんな助平やこんな助平が次々と乗車し、さながら助平の祭典と化すに違いない!!
……が、誰も乗ってきません。つーか、乗客、俺一人だよ……。
なにやら、良くない予感がするが…とりあえず下車。
下車してみると……寒い!、寒いよ。北海の風は冷たいよ!
そして、人がいないよ。全然いないんだよ。カジノとか、ショッピングセンターとかあるんだけど人がいませんよ。おーい、助平はどこだ〜。踊る助平に、脱ぐ助平、見る助平に……という、熱狂の宴の会場はここではなかったのか―――!!
小一時間助平を探して、さまようも、助平の「す」の字すら見つかりません。ただ、寒いだけ。身も心も。
うん、見るからに寒そう。人っ子一人いない海岸。
全く人のいない海岸に、よく解らん建造物、哀愁漂う。
町並みは、普通過ぎるし。
記念碑は、普通にモダンな感じだし。
もう一度海岸を見てもやっぱり人いないし。
それでも……やっぱりここはScheveningen...
というわけで、何の収穫も無いまま帰って来ました……。
ちなみに、1e(高くね?)で買った絵葉書によると、夏場はこのように人がいるらしい。
どうやら、助平人間は3月はオフシーズンのようです。
帰りに、国際司法裁判所の入っている平和宮を見物。
かの、国際司法裁判所(1階のみ)の入っている平和宮。
近くには日本大使館もありました。あまりセンスを感じない建物。
あんまり面白くないので、列車に乗って隣の都市、
列車で二駅。一駅目で降りそこなったのが幸いし無事ライデンに到着。ヨーロッパの列車は、ほんと停車駅が解りにくい。
ライデン駅。妙な建物。
初めて、このタイプの風車を発見。
どっしりした、こっちのタイプの方が私は好き。
博物館になっているが、月曜なので休館。
運河の多い、のどかな町並み。
ぶらついていたら、こんなもの発見。
塚かな、と思ったら、洪水を避けるための丘が砦となったものらしい。
ライデン大学の一部。大学には見えないなぁ……
風車と跳ね橋。このあたりがレンブラントの出生の地らしい。
ぐるっと回って、ざっと見て回るも、シーボルト関係は目にしませんでした。
帰りに、駅前のスーパーで買物。一度ハーグに戻ってチェックインすることに。
宿のチェックインをすまし、部屋に入るとダメリカ人、もといアメリカ人がいました。この男、やたらとなれなれしい。親切なのだが、鬱陶しい。こやつ、かなりのダメっぷりを発揮しているので、もう、ダメリカ人でいいや。相手するのもめんどくさいので、荷物を置いたらさっさと外出。
ところで、今回の宿は洗面所が異常に臭い。何でこんなに臭いのさ? と思ったら、タオルかけに異常に臭いタオルとシャツがかかってました。これは、かつての鶴のユニフォームの臭さを凌ぐ異臭。頼むから洗ってくれ……。
気を取り直して外出。明日、フェイエノールトの練習を見るために
その前に、町に出て、午前中にinformationで場所を聞いておいたインターネットカフェに行ってみる。とりあえず、来ていたメールに返信。王様カップが意味不明な盛り上がりを見せているが、放っておこう。
中央駅から10分ほどの所にあるネットカフェ。1時間3e。
ロッテルダムに着いたのは、午後5時過ぎ。まださほど暗くはなっていないが、店はもうしまっている時間だ。簡単に町を一回りして帰ってくることにしよう。
ロッテルダムの駅前。他の都市と比べて非常に近代的。古い物は無い。
とりあえず、RET(オランダの公共交通機関会社)のinformationで町の地図を貰う。明日、乗るバスの番号も聞いておく。これでやるべきことは済んだのであとは、散策することに。小雨がぱらつく中での都市観光も、もはや慣れっこ。
この町は、オランダやベルギーの他の中堅以上の都市とは全く様相が違う。近代的なビル、モダンな建物、古い建物は全く無いと言っても良い。ビルの狭間で生きる東京人としては、何とも心が安らぐ。なお、この都市の住民は、オランダの中では「働き者」という印象が強いらしい。
中央駅近くのフェイエファンショップは閉店済み。
市庁舎。数少ない古い建造物。
セント・ローレンス教会。これも、数少ない古い建造物の一つ。
ところで、ロッテルダムには、どうもおかしなアジア料理屋が多い気がする。
SUSHI HOUSE WASABI。
なぜか、茅葺の屋根と関取の看板。
中華料理店 "天皇美味"。
何故に、中華なのに天皇……
ワールドトレードセンター。緑色が良い感じ。
変なパイプの這った建物、鉛筆方の建物、サイコロの並んだ建物、全部マンション。
これも、モダンアートなの?
「心臓を失った男」の像。
ナチスのホロコーストを批判した像だったと思う。
オランダも、2次大戦の被害国。
日も暮れ、歩きつかれたので駅へ戻る。
駅も少しモダンな感じ。なお、オランダの駅では、自転車が普通に構内に入ってくる。
デン・ハーグに戻って、マックで軽く晩飯を取った後、宿に戻る。今回のユースは8人部屋。ロッカーには鍵がかからない。非常に不安。貴重品は、全て枕の下に置き、睡眠。こんな状況では、安心して眠れないよ。しかも、かのダメリカ人がお菓子食い散らしているし、煙草吸ってるし(ユースでは部屋での飲食・喫煙は禁止)。
なお、隣のベッドにはエクアドル人がいました。この人、かなり喋り好き。下手な英語で頑張って話し掛けてきます。ただ、ダメリカ人には話し掛けません。やはり、彼も「こいつは駄目だ」と感じたのでしょうか。なお、このエクアドル人は、同室のもう一人の日本人と次のような会話をしていました。
エク:I'm from Ecuador.
日:Oh, I'm from Japan. Ah.... Ecuador Banana!!
エク:Yes. Banana!!
俺は、これベッドの中で聞いていたのですが、正直、やられたと思いましたおれは、エクアドルと聞いて、南アメリカにあるということと、首都がキトだということしか、分からなかったよ。バナナ、うーそうか、そうきたか。そんな、バナナ……。
今回のユースホステルの部屋。8人部屋。