「毒」の章
前日の深夜に森からメールが届きました。
- 食中毒です。下痢です。苦しいです。
どうやら彼は前日に足蹴にしたう○こ様の呪いを受けてしまったとのことで、残念ながらこの日のソフトボールには参加できず、むしろソフトンを排出することに一日を費やしてしまったようです。
「芸」の章
夕方からの戦に備えて、大人組は南砂町ROUND1にて保齢球でウォーミングアップ。しかし、前日の戦闘で満身創痍の面々は最初はスコアを伸ばせず、苦しみます。
そんな中、寄生獣モギーは2ゲーム目にこの日最高となる204を叩き出し人間との格の違いを見せつけました。しかも前のゲームより20P以上上がったときの賞品だか何だかで、ボーリングのピン型貯金箱を獲得していました。さすがは人間の潜在能力を100%まで引き出せる寄生生物…。
元ボーリング部の鶴鍋忍天もそこそこのスコアを出していたようですが、山は2度のムーンライトストライクゲームの好機もプレッシャーに負けいいとこなし。
その後、ボーリングの清算が終わると、ROUND1のキャンペーンで参加者一人ずつにUFOキャッチャーの無料券とメダル20枚が配られました。天はサッカーのゲームをすると言い残し、忍獣は食事に行き、UFOキャッチャーの無料券6枚は全て山に託されました。さらに近くにいたおばちゃんからは3枚の無料券をもらい、計9回のUFOキャッチャーチャレンジの火蓋が切って落とされました。
が、有り得ない、有り得ないのですよ。ヌイグルミにクレーンを引っ掛けて穴の上まで持って来ても落ちないのですよ。
店員曰く
- そこから押し込んで落としてください。
できるか!!
じゃあ何か?あのクレーンはヌイグルミを捕まえるものではないとでも?UFOキャッチャーってのはヌイグルミを捕まえて穴の上で離す、そういうゲームじゃなかったんですか?「押し込んで」って何?
ROUND1の邪道極まりないUFOキャッチャーにキレつつ、メダルゲームに移ります。
メダルは全部で120枚あります。しかし、さっさと終わらせないとソフトの時間に間に合わなくなってしまうため、競馬ゲームに全額を投入しようということに。しかし、ここで余計なミラクルが起きてしまいます。
鍋が当ててしまいました。
えー、120枚あったメダルは何故か250枚以上に・・・。まあ得てしてこういうものですね。その後「カメノホマレ」や「オグリサトー」など、とりあえず聞いたことのある名前に賭けてみたところ、見事使い果たすことができ一安心でした。
その後我々は天と合流し、食事をしているという忍獣を探しに行きます。
- 皆 「あの二人のことだからたぶんマックにいるよ。ジャンクフードしか食べなそうじゃん。」
えー、大当たり。
まるでそこが自宅であるかのようにくつろぐ獣の姿を発見・合流し、いざ戦いの場へ!
「讐」の章
そして、ついに戦いの時がやってきました。そう、『天然資源』をめぐる鶴帝国vsk寺王国による最終決戦の日がやってきたのです。
因縁の対決は、k寺の特技、ソフトボール、否、ハードボールにて決着をつけることになりました。球場ならぬ戦場と化したグラウンドに男たちは集いました。
前日、k寺に『天然資源』をこっそり搾取され、し かも「☆1つ半!」(マチャアキ風)だったという報告を受けた私は、彼への復讐に燃えていました。
「☆☆☆のはずだ!」
前日のバッティングセンターで打倒k寺チームを胸に、鍋コーチの下、戦友山と共に天顔負けの100球を超えるトレーニングをこなした私は、意気揚揚と戦場に乗り込んだのです。
「朋」の章
戦場に着くと、鍋コーチの下、「関特演」ばりのノックが始りました。本戦に向け、皆緊張した面持ちで向かってくる弾丸を受け止めています。特に、ベテランの糸北や特殊部隊の訓練をしている天は弾丸の処理が巧みでした。
演習の段階で、弾丸に負けていた兵士もいましたが・・・。
そして、鍋コーチとk寺によるドラフト会議が開かれました。各軍の大事な戦力は、首脳同士の密談で決めることになったのです。
私はアピールしました。2本のバットを振り回し、「殺る気」のオーラを開放し、鍋コーチに必死にアピールしました。
しかし、どうやら私のアピールは宿敵k寺を魅了してしまったようです。いや、あまりのオーラに彼は怖気づいたのかもしれません。私の放つオーラから「鶴を敵に回しては我が軍は勝てない!」と感じたのでしょう。
私はk寺大将に指名を受けたのです。
って、「何でk寺チーム???」
しかも、昨日の大人連合国軍総司令部での作戦会議のメンバーで、k寺チームは私だけ・・・。
そうです。謀られたのです。おそ らく森を始めとする数人の戦線離脱や応援部隊の参加はその布石だったのでしょう。
私はその無念の矛先を新たな敵に向けることに決めました。「昨日の友は今日の敵」です。
恩師鍋、昨日の戦友山、秘密特訓特殊部隊の天、養成部隊の忍、獣部隊のモギーと涙ながらに決別を誓ったのです。
「戦」の章
そして戦は始りました。まず見せ場を作ったのは、大将鍋でした。1回の表、鍋軍の猛攻が続く中、満を持して登場。どでかい大砲を打つだろうと誰もが固唾を飲んで見守りました。そ
して、
・・・まさかの三振!!
鍋の大砲は導火線が湿っていたようです。それでも1回の表の猛攻で4点入った鍋軍は勢いづきます。
しかし、その裏ピッチャーをやった山が絶妙なコントロールで打ち頃な球を連投し、k寺軍が猛反撃。酒のレフト前の大きな当たりなどで2点を返し、戦いはいよいよ佳境へ突入していきます。
ところが、熱い戦いに天が興奮し始めました。ケンシロウとラオウの戦いに比するこの戦いに天が興奮し、あたりがただならぬ雰囲気に包まれます。そして、天は興奮のあまり失禁を始めたのです。
はい、雨です。
雨が降る数分前から鍋は空模様を気にしていました。おそらく百戦錬磨の鍋は、天候によって戦いの行方が左右されることを心配していたのでしょう。鎌倉時代、元寇で劣勢だった日本が元の二度に渡る猛攻を退けられたのも神風のおかげであったことは有名です。
- 鍋 「うわ、すごい雲!あっちの方とか。やばくない?」
- 山 「いや、東大島はいつもこんな感じだから。大丈夫でしょ。」
そんな根拠の無い山の発言を覆す雨です。しかも、その日雨が降ったのは戦いの2時間だけでした。
それでも、幾度かの中断の中、戦いは様々なドラマを見せました。
雨で中断してなかなか始まらない試合に業を煮やすキャプテン(=石)の一言…
「私が打席に立てば始まるんでしょ。」
カッコイイです。周囲の男たちを活気付けます。
バットに銃弾を当てることのできない獣は、銃弾に対して自ら体当たり、これぞ正真正銘のデッドボールで、あわや乱闘に。
かと思えば、応援部隊の瀬に一塁で抱きつきながらセクハラタッチをする始末。
これでは、インテリ獣ならぬ淫照り獣です。
なかなか打線のつながらないk寺軍は相手の大将鍋に打順の変更を求めます。ところが、相手の大将はいつのまにか腹になっていたのです。
- 寺 「打順変えていいですか?」
- 鍋 「ダメダメ!」
- 寺 「え?何でですか?」
- 鍋 「いや、無理無理!」
- 寺 「え、いいじゃないですか?」
- 鍋 「ル〜ル!」
- 寺 「…」
これでは話になりません。
- 夏休みの自由研究「腹ちゃんになってみよう!」
- 助詞を使わない。
- 口調は、やや大げさでいやらしい感じ。
- 顔はとりあえず膨らませておこう。
- 何を言われても論理的な説明をせず、単語のみで自分の主張を押し通そう。
さぁ、みんなも家族や友達の前でやってみよう♪
6対2の、k寺軍劣勢で最終回を迎えました。しかし、時はk寺チームの味方でした。
徐々に暗くなる戦場、照明弾の欠如。
そう、あたりを暗闇が包み始めたのです。k寺軍は旧日本海軍のお家芸、暗闇に乗 じた奇襲 を仕掛けます。
次々と見えない弾丸をぶっ放し、鍋軍を錯乱していきます。そして、ついに6-5に。そして、ここで満を辞してk寺軍総大将がかっ飛ばします!!ヤバイ!ついに逆転か!?
しかし、走者の栗が走りません。1塁から走ってきた酒は溜まらず「走って走って!!なんで走らないの!?」とキレ気味。
そして、1アウト1塁3塁でバッターは瀬。
先ほど、ヒットの際に塁を進めなかった栗に対し、鶴は「バットに弾丸が当たったら、何が何でもホームに向かって走れ!」と命令書を出しました。
そして、瀬のバットに弾丸が当たりました!
ピッチャー前ゴロです。
すかさず、栗は命令通りにホームに特攻を仕掛けました。
ピッチャーゴロなのに・・・。
でも、栗は命令通りにホームに特攻を仕掛けました。
タッチ!アウト!!!
・・・そうです。彼はどう考えてもアウトになるタイミングでホームに突っ込んだのです。
普通に考えれば少し三塁で弾丸の行方を見守ってから突撃するべきところを、彼は無条件に突撃したのです。しかし、誰が彼を責められましょうか!?
彼は命令通りに忠実に任務を遂行したのです。彼は勇者だったのです。兵隊には任務を忠実にこなすことのみが求めれらるのです。彼は臆することなく弾丸に特攻しました。
責任が問われるとしたら、上官、そう大将のk寺なのです。(スッキリ!)
こうして2時間に渡る激戦は、最後の反撃も虚しく鍋チームが逃げ切り勝ちで終わったのでした。
「蒜」の章
戦いを終えた男たちは北京戦線で戦っている友軍を応援するために、にんにく屋で戦況を見守ることにしました。
戦況は日本が前半22分に福西大佐の頭突きで先制。中国もすぐに反撃するが、日本は後半10分に中田中佐が右からの砲弾を押し込んで勝ち越しました。さらに最終局面、後半44分には玉田軍曹が突撃を行い、勝利を決定づけたのでした。
MVPには全ゴールの基点となった中村中尉。
しかし、何と言っても本当のMVPは「神」川口大将でした。
彼は、いいプレーをすれば「神がかり」と言われ、悪いプレーをすれば「やはり試合勘が…」などと言われてしまい、本当の実力を評価してもらえない悲しいキャラクターなのです。しかし、彼はそんなレッテルにも負けず、今日も「神がかり」を披露してくれたのでした。
とにもかくにも、北京戦線でも日本軍が勝利を収め、「もっこり」もとい「まっこり」の美酒に酔いしれ合宿は幕を閉じたのでした。
皆さん、お疲れ様でした。 |