さて、ローマ初日の夜。今思えば、この旅行中で唯一の2人部屋でもっとも快適な部屋でした。忍は、シャワーも浴びずに熟睡。藤も10時ごろには深い眠りに落ちていましたとさ。
ところが……
ビービービー(←インターホンの音?)
ドンドンドン(←どこかの扉を叩いている音?)
ビービービー
ドンドンドン
深夜2時ごろ、廊下から騒々しい音が聞こえ、2人は目を覚まします。
ビービービー
ドンドンドン
いつまでたっても、鳴り止みませんよ。気持ち悪くなる藤・忍。いったい、何事だよ。
ということが続いたので、全然寝られませんでした。まったく!怖いよ、もう!!
真相は謎のままですが、(1)酔っ払って帰ってきた客、(2)爆睡していたフロント係、等の諸要素が重なってかかる不祥事が生じたのではないかというのが藤忍の共通見解です。
十分眠れなかったものの、とりあえず7時過ぎにはホテルを出てとりあえず駅へ。明後日のヴェネツィア→ウィーンの夜行のチケットを取ることに。今回も、Thomas Cookの時刻表を見せながら購入。昨日とは違い、「とにかく安いチケットよこしやがれ!」という押しで行ってみる。
……と、
駅のおっさん曰く「6e だ。」
え?そんなに安いの?カードで支払う気満々だった藤、慌てて現金を引っ張り出す。
確か、イタリアでは予約料が一人3eだったはずなので、追加料金0円ということではないか!やべー、すげー得した気分だ。つーか、昨日の
で、この駅のおっさん、頼んでも無いのにユーレイルパスをヴァリデート(有効化)してくれました。勝手にやられてちと不安になったものの、説明を求めたところ、2ヶ月以内の5日間なら連続していなくても使用可能ということなので一安心。ただ、スタンプが押されている場所が、指定されている枠の中に納まっていないどころか、枠から10cmぐらい離れてるんですが……。しかも、駅員がパスポートをチェックして書き込むべきパスポート番号を、パスポートすら見ずに「お前ら、勝手に書いとけ」とか言ってるし。ほんと、イタリア人は……。
すっかり得した気分になって、
システムが全くもってよく解らないが、とりあえずカウンターに立っている、髭がナイスなおじちゃんに、サンドイッチ・ピザあたりを注文。「コーヒーも要るか?」と聞かれたので、もちろん頼む。イタリアといえば、やはりカプチーノ!みんなカプチーノを飲んでいるので、それに従う。
で、レジでおばちゃんに支払い。2人で6eぐらい。サンドイッチはかなり大きくて美味。そして何よりカプチーノが安くて美味い。確か0.5eだったと思う。
うん、イタリア行ったら絶対Barでカプチーノ飲むべきですよ!
かなり気分が良くなって、おばちゃんに「サヨナラ!」と日本語で見送られながら駅へ〜
そして、ローマに来て以来3度目のコロッセオへ。今回は入る気満々。平日だし、開館前だし、余裕で入れるでしょ。
野良猫大好きの忍。ノミも恐れずに構いに行く。
この後、開場待ちの観光客の間で、猫を構うのがブームに。
9時に開場、やはり平日なのでスムーズに入れる。料金は8e。
コロッセオといえばディアボロ!(JOJO第5部参照)
ディアボロごっこに興ずる忍。
日本人観光客に、「中田?」といわれてしまう藤。
モミアゲ・顎鬚・サングラス・つんつん黒髪、中田の要素は無いと思うのだが……。
変な物発見!(作成中の展示物)
変なポーズ、間抜けな顔など、突込みどころ満載だが、
最大の争点は、この棒が尻に刺さっているのか否かということ。
でかいのです!
コロッセオから、凱旋門を拝む。
逆光がまぶしー!
そんなこんなで、1時間ほど楽しみました。
次は、真実の口のあるサンタ・マリア・イン・コスメディアン教会へ。「嘘をついた人がこの口に手を入れると、噛み切られる」という言い伝えで有名ですね。JOJO第2部にも出てきておりますよ!
イタリアの公衆電話ボックス。
一見おしゃれだが、防風性・防音性などの機能は皆無。
真実の口広場
真実の口。別名「もさの肖像」(嘘)
教会の前にあります。
この人が、素直に手を入れるような真似をするはずも無く……
サンタ・マリア・イン・コスメディアン教会。
左の影は、幽霊?のはずも無く、スローシャッターで入ってしまった日本人のばあちゃん。
真実の口に手も突っ込んだので、売店へ。と
○×△※♀υ仝±〆Σ!!
∫□Ρ×刄タZ∨∵○◆!!!
店番の禿げたおっちゃんが、凄まじい形相で電話に向かってまくし立てています。唾まで飛ばしちゃって、あらあら。
どうせ、すぐ終わるだろう、思ってみやげ物を物色。藤はしおり、忍はローマ復元図のポスターに目をつけました。で、電話が終わるのを待ちます。
店の親父:○×△※♀υ仝±〆Σ!!
藤:……
店の親父:∫□Ρ×刄タZ∨∵○◆!!!
藤:…………
店の親父:\⊂〇±〆※∞‥仝潟「!!!!
藤:………………
仕方が無いので、そっと代金1eを親父の前に置くと
店の親父:\⊂×△※♀υ仝‥仝梶Z±〆※∞Δ!!!!!!
藤:………………Grazie...
店の親父:\⊂♀υ※♀±×△○×△〆※∞Δυ※〇仝‥仝梶I!!!!!!!
この親父、客そっちのけで、電話の相手とのバトルに夢中です。これではとても、ポスターを出してくれなどとは言えず……断念して店を後にしましたとさ。ほんと、イタリア人の仕事に対する姿勢は……。
次なる目標は、ヴァティカン市国。電車で行く予定でしたが、時間もあるしせっかくなので歩いていくことに。
藤:この際、歩いていきましょうよ!
忍:では、歩きますか。
藤:歩きましょう。歩きましょう!
この会話、この旅行中に何回なされたことか。そしてこの2人、歩くのが早いんだわ、ほんと。スタスタ、スタスタ歩く歩く。新婚旅行でこんなことやったら、まぁ、絶対成田離婚になるでしょうね……。
ティベリ川沿いを、歩きに歩いてヴァチカンへ。
ティベレ川に残る壊れた橋。右手ティベリナ島。
壊れた橋のすぐ横には新しい橋がかかっている。
壊れた物を直そうともしないのはイタリア人魂?
なんだっけ、これ?多分、教会だね。
ローマ法王、ヨハネ・パウロ2世のおわすサン・ピエトロ寺院。
そんなこんなで、歩いているとつきましたよ、ヴァティカン市国。無論、入国審査とかは無いです。
ヴァティカン市国
面積0.44km、人口800人強の世界最小の都市国家。イタリアの首都ローマの内部にあり、カトリックの総本山サン・ピエトロ寺院と、ヴァティカン美術館からなる。
さっそく、サン・ピエトロ寺院に向かいます。流石に聖地であると共に観光名所であるだけあって、凄い行列。うわぁ……これ、並ぶのか……。
サン・ピエトロ寺院の入場口。
テロの影響か厳重な手荷物チェックが。
なお、忍はここで変な外人に割り込みされもめる。
「でかい!」以外の感想はありません。
「教義によって人を制すべき教会が、建造物によって人を威圧するとは……」
なんて、これっぽっちも考えてないですよ。
で、早速クープラ(ドーム)へ。馬鹿と煙は高い所、高い所へ〜。途中までエレベーターだと5e、全部歩いて登ると4e。迷わず on foot を選択。ぐるぐる螺旋階段を上って上部へ。
クープラの足元から、下を見下ろす。
こちら、クープラの足元から、クープラを見上げる。
で、これで終わりかな?とおもったら、まだ順路があるみたいです。
どうやら、クープラの壁の間を登って、上部に登れるみたい。細い細い階段をぞろぞろと登って上へ、上へ。やや閉所恐怖症の気のある藤は内心穏やかでない。こんな人がすれ違うことも出来ないようなところにいる状態で、地震でも起きたら間違いなくパニックの中で圧死するに違いない……。
途中、ところどころに人がすれ違うことが出来るぐらいのスペースがあるのですが、その一箇所でとてつもなく太ったおっさんが、
ハァハァハァ、フーフー、ハァハァハァ
と尋常ならざる息遣いで休んでおりました。先ほども書きましたが、このクープラ内は通路が狭いので一方通行、一度登り始めると途中で引き返すことは出来ないのです。このおっさんが、信仰心から登ろうとしているのか、単なる観光客なのかは知る由もありませんが、「寺院を登っている途中に昇天」ってのはちとしゃれにならないよなぁ……。
いずれにせよ、エレベータでいけるところまでよりも、そこから先の方がきついので、体力に自信の無い人は注意した方が良いです。
クープラの上から下界を望む。手前、サン・ピエトロ広場。
奥には、サンタンジェロ城、ティベレ川も見えます。
ヴァティカン美術館
裏庭。
ローマにはランドマークタワーのような物が無いので、おそらくサン・ピエトロ寺院が中心部では最も高い建物になるのだと思います。ローマの中心部を一望でき、お勧めですよ。
寺院内部も撮っておこう。
ヴァティカンを守るスイス衛兵。微動だにしない。
何でも童貞らしい。ちょっと涙さそうね。
で、次はヴァティカン美術館へ。しっかし、美術館は退屈だよね〜。同じような宗教画ばっかり。おら、美術以上に宗教には全く興味が無し、つまらんさ。
ミケランジェロの最後の審判。
ルネサンスの息吹が……聞こえてこないなぁ。
2時間ぐらいいたのですが、写真は上の一枚しかありませんでした。まぁ、宗教とか美術とかに興味がある人はかなり楽しめると思いますよ。そうでない人は、首が疲れるだけですが。