クアラルンプール以来、飛行機内に押し込められること12時間、尻が痛くてよく眠れない。仕方が無いので、読書。ドストエフスキーの「罪と罰(上巻)」、これ一冊しかもって気ていないので、余りやたらと読むわけには行かないが……何もすることが無いのは仕方が無い。
そんなこんなでウダウダする中、午前6時頃ようやくつきました。ローマ、
忍と、「イタリアには空港に名前をつけられるような著名人がいて良いよね〜、日本なら……『山本五十六空港』とかになるんですかね?」 「いや軍人は…、近松門左衛門とかでしょう…」などと、全く中身の無い会話を楽しみながら鉄道の駅に向かう。
しっかしこの空港、汚い汚い。掃除ぐらいしろっての。乗り継ぎで降りたクアラルンプールの空港とは雲泥の差。これが観光都市の余裕なのでしょうか……。床は汚い、設備はボロボロ……。そんなボロボロの通路を通って、鉄道の駅へ。
ローマ市街までは空港から鉄道で30分ほど。ただ、料金体系が良く解らない。料金表を見ると、特急だと9.5e(ユーロ)ということはすぐ解るのだが……特急は発車まで相当時間があるので各駅で十分だ。ただ、各駅の料金体系が解らない。で、うろうろしながら掲示を見ていて、ようやく2hour/5euro という記載を発見。どうやら、距離ではなく利用時間で課金するらしい。ならば5eの切符を自販機で買えばいいのですね。
で、早速買ってみる藤。この自販機がえらく不親切な代物で、空港だというのに、英語表示が無くイタリア語表示しかない。とりあえず、適当に数字を押して、あれこれしているうちに5euroと書いた文字が表示されたので、10e札を入れて切符を購入する。とようやく、切符が出てきました。5eと書かれた切符が。そして、次にはレシートが。
……が、おつりが出てきません。確かに5euro resotoなる表示が出て、5eは残っているはずなのに!? へ? で、ボタン押したら最初の購入画面に戻りやがった。
え? 5e飲まれたの? へ? ヘ? ヘ?
全く意味が解らず、混乱する藤。
で、よく解らないので、とりあえず、隣で未だに切符の購入方法が判らず、金額も決めていないのにお札を入れようとして(日本の券売機と違い、購入金額を決めるまではお金は入らない)入れられずに困っている忍にやり方を教える。
……がやはり5eは戻ってきませんでした。
釈然としないまま、列車の発車時間が迫ってきたので、とりあえず打刻をして乗り込む二人。いきなり10eの勉強料を取られてしまったのでした。イタリア、公共機関も油断ならない。つり銭のごまかしが多い、ということは聞いていたが、ここまで開き直られては言葉も無い。
(なお、2人とも10e札を使ったのは、両替直後で細かいものを持っていなかったからです)
んで、とりあえず列車に乗り込み、Ostiense駅まで行き、そこでメトロ(地下鉄)に乗換えてTerimini駅(ローマの中央駅)まで向かうことに。
車内には終点の表示しかなく、車内放送も無いので不安を隠せない忍
7時ごろなので、本当は外は明るい。これは多分トンネル内。
で、Ostiense駅につきましたので、荷物をゴロゴロやりながら地下鉄の駅へ向かう。
すると……別のホームに「特急Termini行き、5分後発」との表示が……。特急待ってた方が良かったじゃん。どうせ5e飲まれたわけだしさ――。ついていきなりの無駄足に、笑うしかない二人。
しかし、やはり無駄足を踏んででもメトロへの乗換えを選んだ我々の選択は正解でした。メトロの駅の改札の前の売店は休日の早朝なので閉まっていましたが、ウィンドウには雑誌が並んでいました。そんな中、どう考えてもJpaanese Animationとしか思えない表紙に彩られた雑誌が……。その名も、
HENTAI MANIA
え?目を疑う2人。もう一度確認してみよう。
HENTAI MANIA
Wow Great!
Fantastic!
突然の出来事に大興奮の2人。「我々は、遠い異国ローマの地でも"ごてふ"を見た!!」 で、おもむろにカメラを取り出し撮影を始める藤。下のほうにあったのと、ピントが会わないのとで苦労していうると……
それまで暇そうにしていた鉄道警察員がイタリア語でなにやらこっちに声をかけながら寄って来ます。そして、イタリア語が通じないと解ると英語で言いました。
"No Possible!!"
かくして、我々の偉大なる発見は小役人の暇つぶしによって潰されてしまったのでした。
忍曰く「人類にとっては小さな一歩だが、我々にとっては大きな一歩だったはずなのに……。」
(なお、"HENTAI MANIA"は他で見つけたら是非購入しておこうと思っていたのですが、以後見かけることはありませんでした。)
気を取り直して、自販機でメトロ・トラム・バスの1日券を購入。多分使いまくるので、1日券で問題ないだろう。確か4eだったかな。藤はここでも、機械を無駄に弄繰り回してなぜか2枚チケットを買ってしまうが、結果オーライ。
また、つり銭を飲まれるのかとびくびくしながらお金を投入するも、今回はちゃんとつり銭も出ました。やれやれ。
左から1ユーロ硬貨、この駅で買った切符、別の駅で買った切符(磁気読み取り可)
しかし、この駅で買った切符は酷い。これではただの紙切れだ。写真中央がそうだが、真中の空白部分に薄く一日券である旨印字されているが、インクが切れていて薄くて読み取れない。無論、磁気読み取りなどは無い。右側は翌日に別の駅の新しい券売機で買った同一の切符。こちらは磁気で読み取れる。
で、メトロでTermini駅まで行く予定が……途中Colosseo駅についたところで、「行こうぜ、行こうぜ!!」と妙なテンションになり下車。降りると目の前にコロッセオが――。早朝で日曜なので、観光客も一般人もほとんどいない。ラッキー。
早朝のコロッセオをColosseo駅の前より。デカイ。
あたりは、コロッセオに限らず遺跡だらけだ!凄いぜローマ!
その隣にはフォロ・ロマーノが。この地区は遺跡だらけ。
周辺の遺跡のでかさと、数に圧倒される二人。
ローマは凄い!
その後、町並みを見ながら歩いてTermini駅まで向かうことに。
いかにもローマ、な町並み。丘の町だけあって坂も多い。
途中、馬鹿でかい教会や広場を見るも、めんどいので割愛。
Terminiについたあと、とりあえず駅内・駅周辺を散策する。とりあえず、荷物が邪魔なので、コインロッカーを探す。いろいろとさまよった末、英語では荷物預かりのことを"Deposit Baggage" ということを知り、とりあえず預ける。1荷物6時間で3.60e ちと高いが、やむを得ない。
ちなみに、このDepositと言う単語は、旅行中は非常に良く使うことになるので覚えておくと吉。ホテルを借りたり、自転車を借りたりする時に払う保証金(何事もなくし様を追われば返還される)もDepositと言ったりする。
で、荷物を置いたらとりあえず、宿を探すことに。Travel Informationでホテルリストを貰おうとするも、よく解らずにB&B(Bed and Breakfast)のリストを貰ってしまい、役に立たない。ガイドに載っていた安宿を探すも、よく解らない。そこで、そこら辺の安そうな宿で手当たり次第値段を聞くことに……。
How much? Twin-room two night?
これだけの英語で聞いて歩いた結果、どうやら安宿で一泊1部屋90e程度らしい。ちょっと高い。
で、意地になってガイドに載っていた宿を探す。探していたら、3人組の少女がダンボールもって迫ってくる。「ほう、これがガイドブックに載っていた例のスリか。」 あらかじめ手口がわかっていたので、あっさり追っ払う藤。
少女達は、「チッ、★※×△」とイタリア語で、捨て台詞をはいて、次の獲物を探しに去っていきました。何様だよこいつら!イタリアでは「人を見たら泥棒と思え」がそのまま妥当するようです。
どうやら、一つの大きな建物の1フロアーだけがホテルになっているところが多いようで、なかなか見つからない。が、何とか見つけましたよ。1泊60e。無茶苦茶安いというわけではないけど、シャワーあるし、部屋きれいだし。まぁ、最初だし良しとしましょう。カードが使えないので、あまり持ってない現金を使って支払。早速荷物を持ってくることに。……荷物を預けていた時間は90分ほどでした……。
ホテルのエレベーター。ドアを開いて乗り込む形式。狭い。
そして、何より歩いて階段を上るより遅い。
ホテルでくつろぐ2人。天井がすごく高い。狭いが清潔。シャワーが弱いのは×。
BERGAMO という、★★ホテル。
荷物をホテルの部屋に持ってきて、ちょっと一服。
宿が片付いたので、とりあえず昼食を取ることに。イタリア人が軽食を取ったりコーヒーをのんだりするという
しかし、このマック、全然回ってないよ。店員は沢山いるのにいつまでたっても出てこない。これではfast foodとは言えない。オマケに、セットメニューのドリンクがコーラで固定されてるわ、セットのサイズが1サイズしか選べないわでえらくメニューが簡略化されている。まぁ、待つしかないか……
で、ここで事件が。
藤の後に忍が並んで注文をしようとしていると、その横に、赤ん坊を抱えた女性が。と、突然、店員が女性に対して、何かイタリア語で声をかける。卑屈な笑みを浮かべる女性。イタリア語は全く解らない2人は、このやり取りに全く関心をもたなかった……
……が、あとで、忍が店員に聞いたところによると、かの子づれ女性、何と忍の鞄からスリを働こうとしていたとのこと。こいつはびっくりだ。
そして、確かに忍のショルダーバッグはチャックが開いていました。
で、忍は先ほど購入したメトロの一日券をすられたのでしたとさ。イタリア、恐るべし。まぁ、とりあえず大したもの取られなくて良かった、良かった。
ちなみに、スリは英語でPick Pockets らしいよ。
飯を食ったら、観光に出る前に駅で、ローマからベネツィアまでの夜行の予約をする。とりあえず、Thomas Cookの時刻表を手に、日付と時間をいい、ナイトトトレインをリザーブしたいと説明。寝るのかとか席にするのかとかいろいろ聞かれたがシステムがよく解らないので、向こうに任せていたらクシェット(二等寝台)になりました。代金46eに「高いな」と思いながらチケットをチェックしていると……
なんと、この女、日にち間違えてチケット発行しやがった。確かに、こちらは一度間違えて3/17と言ってしまったのだが、その後3/16に訂正して、向こうもOKと言ったはずだ。慌てて、日時が違う旨指摘すると、この女、不貞腐れて捨て台詞を吐きやがった。何たる態度、東洋人だと思って甘く見てやがるな!とむかつきつつも、忍と2人で再発行するよう求め、目的のチケットを獲得。
しかし、イタリア人の仕事に対する姿勢は酷いものだ……。
やるべきことは済んだので、とりあえず観光に出ることに。先ほどのコロッセオの周辺に遺跡が集中しているので、その地区に地下鉄で向かうことにする。本日二度目のColosseo駅下車。
ここから、遺跡見学が続きますが、写真で手短に済ませます。
まずはコロッセオに入ろうとするも、凄まじく込んでいるので明日に回す。
外には、観光客相手に一緒に写真をとってお金をせびる重装騎兵が沢山。
ただ、彼(赤丸)は商売そっちのけでナンパ中(もう一人の後ろに女性がいます)。
こちらはコンスタンティヌス帝の凱旋門Arco di Tito。パリのとは違い上には上がれない。
そして、いざForo Romano(フォロ・ロマーノ)へ。
フォロ・ロマーノはかつてのローマの中心地。遺跡の集合です。
マクセンティウス帝のバジリカ。でかい。これでも残っているのは約1/3
フォロ・ロマーノから市庁舎を臨む。
マクセンティウス帝とファウスティーナの神殿。
今にも倒壊しそうだが、確か教会として使用中のはず。
そして、セプティミウス・セウェリウス帝の凱旋門
紀元203年の建造物とか。
こちらは元老院。シンプルな建物だが実はかなりでかい。
元老院内部。左のおっさんはごてふではない。
市庁舎の横の丘からフォロロマーノを眺める。
こちらは、フォロロマーノの外側。
フォロロマーノを一度出て、ベネツィア広場に向かう。
右手、トラヤヌス帝の市場。
何だかよく解らない遺跡たち。忍が解説してくれたが忘れた。
で、ヴト―リオ・エマヌエーレII世宮殿へ。
こちらは最近の建物だが、これがまた、無駄にでかいんだわ。
ヴィットーリオ・エマヌエーレII世宮殿の騎馬像。
多分、イタリアを統一したヴィットーリオ・エマヌエーレII世の騎馬像。
これがまた、伊達正宗像なんかとは比較にならないほどでかい。具体的には、タ○タマが人の頭ぐらいあるのです。
で、その宮殿の衛兵。
後ろでサブマシンガンを持っている衛兵に近づいて写真をとろうとしたところ、この人に怒られたので一緒に記念撮影。
宮殿から、ベネツィア広場を望む。
ヴィットーリオ・エマヌエーレII世宮殿よりフォロ・ロマーノ、コロッセオを望む。
暴君ネロ帝気分を楽しむ忍。
せっかく日曜日にローマにいるのだから、サッカーを見ない手は無いでしょう。つーわけで、サッカーを見にオリンピコへ。事前にガゼッタ(スポーツ新聞)を購入し時間を調べていざオリンピコへ。カードはLazio vs Udinese。バス停留所が良くわからないので、早めに降りてちょっと歩いてオリンピコへ。
朝購入した、かの、Gazzettaです。上の写真はネドベドですね。
中にはセリエAの記事が18面、サッカー記事が計24面あります。これは山へのお土産。
ティベレ側にかかる橋を渡ればそこはもうオリンピコ。……というところで、藤は大佐を踏みました。つーか、後にも多分出てくると思うけどローマにしろ、アムステルダムにしろ、ヨーロッパの町は大佐が多すぎなんだよ! 町中に大佐がいらっしゃるのさ! 連中、飼い犬の大佐をぜんぜん片そうとしないのさ。どうも、「どうせ土に返るんだから、地面を踏むのも、大佐を踏むのも一緒」という考えがあるような気がする。
ただ、連中、土足で家に入るんだよね……。でその床を子供がゴロゴロしたりするんだよね……。なんか嫌だよね……。
話しそれました。途中で、Lazioカラーのマフラーを購入し、気分はもうにわかラッツァーレ。いざ行かん、オリンピコへ〜。
橋を渡り終え、そこはもうオリンピコ、という地点にくると、なにやら東洋人の子供がイタリアの警官10名ほどに囲まれているではありませんか。なんだ?ありゃ?と思いつつ一度スルーするも、日本人なら助けてあげようということで、結局引き返すことに。警官にWhat'happen? と尋ねると、He is stray sheep. などと言っている。思ったとおり、どうやら迷子らしい。子供に日本語で話し掛けると通じるので、手助けしてあげることに。
事情を聞くと、この少年、名前は宮崎君。父親と2人でセリエAを見に来たが、父親は子供をここに残して銀行にお金を下ろしに行ったらしい。こどもは、よく解らない警官に囲まれてかなり困惑している。とりあえず、父親を待っているらしいことを警官に伝える。
どうもイタリア人は基本的におせっかいでな上にかなり暇らしく、たかだか迷子に対して集まってくるは集まってくるは、総勢20人近くが宮崎君を囲んでいる。その異常な光景に怯える宮崎君。苦笑いの2人。宮崎君が言うには父親はすぐ戻ると言っていったらしいが、なかなか戻ってこない。で、いつまでも待ってても仕方がないので家族の氏名と泊まっているホテルを聞き出し、警官に伝える。と、警官は「すぐにでもホテルに送り届けよう!」などと言い出す。せっかくサッカーを見に来ているのに、それはあんまりだ。宮崎君にその旨伝えると、やはり「まだ父親を待ちたい」という。
で、それを警官に伝えると……「では、一時間待っても父親が戻らなかったらホテルまで送ろう」などといっている。一時間も、この人数で待つのか? 暇すぎないか、イタリア人? と思いつつもそのことを宮崎君に伝えて我々はお役御免。あぁ、良い事をしてしまった。
それにしても、英語すら全く話せない小学生を放置する父親はちと酷すぎるわな。まぁ、こっちが「この子はJapaneseだ。」と言っているのにも関わらず、「ところで、君達は中国人か?」などと聞いてくるイタリアの警官もこれまたどうかとは思うが。どうも、彼らは「東洋人同士、言葉は通じて当然」と思い込んでいる節がある。
宮崎君救済措置で20分ほどタイムロスをするも、試合にはまだ時間がある。とりあえず、発券窓口に向かうと 10e と 25e と書かれた掲示が。どうやら、ゴール裏が10e。 メインスタンドが25eらしい。聞いていたところによると、100eなどと言うとんでもない話もあったので、「安くてよかった」と胸をなでおろす2人。 ゴール裏は試合観戦どころではないという話を聞いていたのでメインスタンドの席を購入。まとめて買ったのに何故か連番にならず、席がばらばらだがやむを得ない。とりあえず、空いているところに座って、誰か来たらどければよかろう(←早くも思考がイタリア人化してきた2人)。
入場券の半券と、購入したマフラー。マフラーも誰かにあげよう。
入場すると……
スタディオ・オリンピコ。盛り上がるゴール裏。
端から、「試合開始前」、「旗が振られ盛り上がる」、「発煙筒から煙が…」、「レッドカードの要求」
さすがに8万人以上はいるスタジアムだけあって、空席が沢山ある。我々の席はメインスタンドの端のほうだったが、空席があったので並んで座る。試合開始までの間見ていると、噂どおりゴール裏は凄い。まず、明らかに席の数以上に人がいる。何でだろう? と思っていたら……
我々の目の前でエリアを区切る強化プラスチックの板を乗り越えていく若者が……
なるほど、そういうことか。
そんな感じで、いよいよ試合開始。
大盛り上がりのラツィオ側選手照会。こちらは古参のMihajilovic。
試合風景
左は試合開始直後、右はラツィオの得点後。
そうこうするうちに、試合開始。スタジアムはほぼラツィオファン一色。試合も、さすがにホームだけあって序盤からラツィオが猛烈にプレスをかけ、いい動き。前半早い時間帯に、インザーギ(弟)とクラウディオ・ロペスが立て続けに得点をし、盛り上がりは最高潮に。しかし、その後、ウディネーゼがカストロマンのゴールで1点返してゲームは膠着状態となる。
後半は、守勢のラツィオ、攻勢のウディネーゼというセリエAお決まりの展開に……。ウディネーゼの分厚い攻撃が続き幾度もラツィオゴールを脅かす。ラツィオも、時たまカウンターをみせシュートまで持ち込むが入る気配すらない。スタンドはため息の連続。
しかし、時間も残すところ後わずか。これなら逃げきれる!と思っていたその時、それまで散々チャンスを逃してきたウディネーゼが鮮やかな攻撃を見せあっさり得点。我々の前に座っていたイタリア親父も、立ち上がり手を振り回して「何たることだ」とこの世の終わりのようなしぐさをしている。これ、なんとロスタイムの出来事でした。
負けに等しい引き分けに、声も無いスタンド。選手達はのんきにユニフォーム交換などしているが、明らかに不満な観客達。我々も苦笑いしながら退散することに……。
いや、ユニフォームなんて交換してる場合じゃないよ!
スタジアムを出ると、ローマオリンピックの時に作られたと思われる、練習用グラウンドが……その回りを妙な人たちの像が囲んでいますよ? どうやら当時行われた陸上競技を古のオリンピア風にあらわしたものらしいのですが……
えーっと、この競技は何ですか? 股間から帯が出てるんですが、目的が不明すぎる……。
大事なものも隠しているようで見えちゃってるし……
ああ、砲丸投げですね。しかし、なぜあそこに葉っぱが……。
なお、葉っぱがとれちゃってる像もあったり……。
これでは、オリンピックではなく、露出狂のカーニバルにしか見えませんって……。例によって、大興奮で写真を取りまくる2人。それを覚めた目で見ているイタリア人。いやぁ、バカん光客っぷりを披露してしまいました。
そんなこんなでオリンピコから出ると……車・車・車、単車・単車・単車……、いやぁ、凄い交通量だこと。そして、イタリアの道路交通は何かおかしい。どうも滑稽なのだ。何がおかしいのか、原因はイマイチよくわからないが、とにかくちっこい車が、異常に車間距離を詰めてぎしぎしとひしめいている姿はなにやら笑いを誘う。よくこれで事故がおきないと不思議だ。
車で溢れ返る道路。イタリアは、小型車で溢れ返っている。
その後、バスが異常に込んでいそうなのでしばらく歩くことに。
Flaminio通りでDJショップ発見。我々よりも早くDJがローマに上陸していたとは……やられた。
(内輪ネタなので気にするな)
その後、パスタ屋さんに入って、パスタを食すことに。マナーの全く解らない我々は、前菜もデザートも飲み物も全く頼まずに、お互いにパスタを一品ずつ頼んだだけ。おまけに、藤は瓶で出てきた水を、店員に隠れて自分のペットボトルに補給する始末……。まぁ、チップはずんであげたからいいでしょ?
やはり、さすがイタリア。パスタは美味でした。値段も2人で13eぐらいとレストランにしてはお手ごろ。
その後、地下鉄でホテルまで帰っる。8時ごろホテルにつくと、シャワーを浴びて眠りに落ちる2人。飛行機が異常に長かった上に、初日から尋常ならざる歩行距離。そりゃまぁ疲れますね。ただ、歩行距離に関してはこれはほんの序章に過ぎなかったわけですが――。
それはともかく、お休みなさーい。