初の連勝に続き、貪欲にも3連勝を狙うDT73。偵察していた限り相手チームはGKがかなりの強肩で、まるでドッヂボールのようにキーパースローを投げ、GKやDFがクリアし損なった隙をつく戦術を採っていた。一見単調な戦術だが、これを徹底しているのが却ってコワい。
我らがDTとしてはこの試合をモノにするために是非ともこの戦術を破らねばならない。そこで採用したのが獣をFXに置きGKからのトマホークミサイルを迎撃するというディフェンシブな戦術。どのように迎撃するかというと…。
さて、試合開始。ここから凄絶な闘いが始まる。予想通り相手のキーパースローが矢のように味方ゴールまで飛んできた。
と、そのとき、
ぽよよよ〜ん
…ではなく、
ちゅどーん!!
FXの獣の胎にトマホークが命中。早くも敵の作戦にはまってしまったのか。…いや、当初からこれがDTの作戦だったのだ。
「飛んでくる方向さえ分かれば止めるのは容易い」と言いながら剣心は至近距離からのピストルの弾丸を剣のつば先でことごとくはじき返したのはあまりに有名である(「るろうに剣心」参照)。
もちろん獣は人斬り抜刀斎でも何でもないので、そのような見切り術は持ち合わせてはいなかったはずだが、意外や意外、枠に入ってくるキーパースローの大半を獣は自らの胎を使って跳ね返すではないか。まさに「少林サッカー」の「鉄の胎」そのものである。皆さんもあの感動的なシーンを思い出していただきたい。
GKであった私は熱くなった。俺もこうしていられないと。元野球部ピッチャーの血が騒いだのだ。
味方のキーパースローになったとき、私は敵のゴール目掛けてボールを投げつけた。
あたっ!!(ケンシロウ風)
しかし、コートが濡れていたので、手が滑りボールはあらぬ方向へ。
敵GKが投げる。同じく手が滑ったのか枠にはいかずこちらのキーパースロー。
今度こそ。
わちゃっ!!(ケンシロウ風)
また、失敗。
もう一度来るか!よし、取ったぞ。今度こそ!…またまた失敗。
私の中では激しい空中戦が繰り広げられているものと思っていたが、ついに山から中止命令が出される。気がつけば周りからは失笑さえ出る始末。我ながらいい作戦だったんだけどなぁ。
さて、攻撃に目を向けてみると、
!
いきなり山が宙に浮いているではないか!?
と、思った瞬間山の右かかとにボールが吸い付く。スコーピオンだ!!
しかし、残念ながらボールは枠の外へ。まあ、彼のことです。いつかはやってくれる(※)でしょう。
※やってくれる=決めてくれる(60%)・肩を粉砕してしまう(40%)
そして、天がペナルティエリア内から転がってきたボールをミドルシュートが炸裂しついに先制点を決める。
ちなみに山が各試合の詳細をメールで送ってくれた際に、
- 1点目:どんなんだっけ?天、覚えてる?
これに対して天の返信↓
- 初の決勝トーナメントを決定付け・・しかも1−0勝利の貴重な決勝点にもかかわらずこの扱いとは・・・
もはや一触即発の状態。
…いや、よく考えてみればこんな質問で怒るのはいくら何でも理不尽すぎる。例えるなら鶴の間違え変態メールにいとちゃんが1週間もマジギレするようなものだ。
しかし、天の返信の続きは
- しかしどんなゴールだったか、決めた本人もすっかり忘れました(笑)。
ほっ。
というわけで前半終了。振り返ってみると、守備は獣の「鉄の胎」のおかげで比較的余裕ができ、その分攻撃するチャンスが多くなったといえよう。実際PV山…3、左天…2、右鶴…2とシュートを放ち、得点は天の1得点だけではあったが、攻撃にバリエーションがあったのは試合内容としては十分評価できるものであった。 |